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女体を引き受ける覚悟をした(2)ミレーナの仕組み・費用と効果

前回のあらすじ。

幼少期から「女のからだ」についてネガティブな印象と経験を持っていた私だったが、紆余曲折あり自分の身体と向き合うための方法として、主体的避妊法である「ミレーナ」を使用することに決め、早速挿れてみた。

kmnymgknunh.hatenablog.com



 ということで、今、私の子宮にはこれ(↓)が入っている。

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と、とんでもないものを子宮に入れてしまった・・・

 と思いつつも既に3週間が経った。結構あるあるらしいが、毎日微量の出血が続いている。医師によれば、半年ほどだらだらと続くようです。ちょっと不快かも。しかしそれを過ぎれば素敵な未来が待っているのさ・・。と、期待に胸を膨らませることにした。

 

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 前回記事では「子宮内避妊具」を入れてみた、と書いたのだけど、細かくいうと、私が利用を決めたのは「子宮内避妊システム/レボノルゲストレル放出子宮内避妊システム(IUS)」=ミレーナ

ミレーナは、ピルと避妊リングの合体版とも言われているようだ。

 

 

●子宮内避妊具:IUD/子宮内避妊システム:IUS(ミレーナ)の違い 

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出典:あなたが選ぶ避妊スタイル http://www.hinin-style.jp/contraception/ius/index.xhtml

 

 

●避妊ができる理由

IUS(ミレーナ)に含まれるレボノルゲストレルとは、黄体ホルモン剤の一つ。*1

この黄体ホルモン剤が避妊に深く関係している。

そもそも、前提として、月経(生理)と妊娠メカニズムは以下の通り。

本来、女性ホルモンと呼ばれているのは、卵胞ホルモンと黄体ホルモン。毎月、卵胞ホルモンによって子宮内膜が厚くなり、排卵後の体内では黄体ホルモン(プロゲステロン)が多量に作られる。

黄体ホルモンは子宮内膜に働きかけ、着床しやすい状態を作る(子宮内膜を厚くする)。しかし受精しなかった(妊娠しなかった)場合、厚くなった子宮内膜が剥がれ経血となって体外に出ていくというのが月経(生理)である。

 

 そこで、ミレーナ(あるいはピル)が黄体ホルモン剤疑似妊娠状態をつくりだすことによって

  • 「体の中には十分女性ホルモンがある(排卵後の状態である)」と脳に判断させ排卵を抑える。
  • 子宮内膜を薄くするよう働きかけ、受精卵を着床しにくくする。
  • 精子が子宮に進入するための管(子宮頚管)の粘膜を粘らせ精子の通過を妨げる。 

という効果を発揮し、避妊が可能になるというわけだ。

 

また、「子宮内膜が薄くなる」ことによって経血量が減少、生理痛も緩和される。ミレーナ利用者の約2割は経血フリーな無月経状態になる人もいるらしい。また、子宮内膜症子宮筋腫、子宮内膜増殖症、月経困難症などの治療や、更年期のホルモン治療にも使われており、近年日本でも「月経過多」の治療として保険適用が認められた。

低用量ピルも同様に病気の治療に使われたり、生理前のイライラ(PMS)の緩和、子宮体がんや卵巣がんになりにくくなる等のメリットもあるけど、出来る限り毎日忘れずに飲まないといけない。しかもヘ血栓症のリスクが高い人は飲めない。

 

ピルは経口薬なので体全体に薬の影響が及ぶ(血液中のホルモン濃度が上がる)が、ミレーナは局所(子宮内膜)にのみホルモンが作用するので、肝機能異常がある人、ヘビースモーカーの人、授乳中の人でも使用できるし、ピルで起こるとされるデメリットも防げるという訳だ。

ただ、日本では基本的に出産経験のある人が対象で、子宮口の狭い出産未経験者*2は要相談となっているそうだ。

 

 

●対費用について 

IUS(ミレーナ)は『5年間』避妊効果が続くしピルよりも安くて手間がかからないので、かなりコスパがいい

今回の装着にかかった費用は診察料含めて1万円くらい*3

正直びっくりしてしまった。 

仮にピルを5年間飲むとすると、

1シート約3,000円×12か月×5年で約18万(安く購入できても最低10万)はかかる。

それと比較すると・・・・・財布に優しすぎる!!!!!

 

 

●もちろん副作用や危険がないわけではない

説明書では、骨盤内炎症性疾患、子宮外妊娠、卵巣のう胞が起こる可能性も高くはないがあると書いてある。骨盤内炎症性疾患にかかると、最悪不妊症になることもあるそうだ。

 

 

※ミレーナのメリット・デメリットについて簡潔にまとまっているサイト

 

※ちなみに、私が子宮内避妊システム(ミレーナ)の存在を知ったサイト

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 出典:避妊のススメ http://www.hininno-susume.jp/ja/home/contraception/

 

 

そうして色々調べた結果、ミレーナ意欲がぐ~んと高まり、去年12月、いつもお世話になっていた産婦人科にて「ミレーナを入れたいんですけど」と相談した。しかし「あなた出産未経験でしょ?装着は無理だよ」「すぐに妊娠したくなるかもしれないよ」「うちでは責任取れないから」と断られてしまったのだった。

  

 

ガーン・・・・・!!!!

となって泣きながら帰った。でも諦めきれなかったのだった。

(次回に続く)

▼続編です

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参考:低用量ピル(OC)基礎知識|お薬事典│ここカラダ

http://www.cocokarada.jp/medicine/column/pill/01.html

ピルの仕組み(1)/ピルとのつきあい方 http://finedays.org/pill/principal/principal11.html

ポートサイド女性総合クリニック ~ビバリータ~http://www.vivalita.com/05/post_58.html 

 

*1:ちなみにピルにはプロゲストーゲンという黄体ホルモン剤が含まれている

*2:未産婦だとかなり苦痛になる可能性もあり、中には子宮口を急に広げることで迷走神経反射が起こり血圧が下がって意識を失うこともあるほど。そのため未産婦お断りのところもある。あるいは、麻酔や鎮痛剤の使用をすすめられる

*3:従来ミレーナは、7~10万だったが、昨年10月、保険適用により3~4万円に(そこから3割負担)